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  • Writer's pictureShingo Sakamoto

バイオものづくりの概観とスタートアップ

バイオものづくりは、「バイオロジー」(生物学)を活かしたものづくりを指し、高温・高圧プロセスを必要とする化学合成に頼らないエコな製造方法として注目されている一方、専門的な用語が多いことから、なかなか理解が難しい分野でもあります。


そこで今回は、そもそもバイオものづくりとは何か、というところから、注目されている技術的ポイント、スタートアップ・国の動きについて、可能な範囲でわかりやすくまとめてみました。


なお、レポート内で、為替レート(ドル・円)は2023年5月18日時点のものをベースに計算しています。

(Source: https://pixabay.com/ja/illustrations/dna-ヘリックス-ストリング-1811955/)


バイオものづくりとは

バイオものづくりは、具体的には「DNA改変によって微生物の代謝経路を再デザインし、意図的に目的物質の生産量増加、新規目的物質の生産開始を行うプロセス」を指します。これでもまだ小難しいため、もう少し理解を深めるために、「そもそも微生物とは何か」「代謝経路の再デザインとは何か」の2点をより具体的に考えてみます。


その前に、これから登場する「DNA」「遺伝子」「ゲノム」という単語が混同しやすいため、ここで整理しておきます。

  • 「DNA」 デオキシリボ核酸(DeoxyriboNucleatic Acid)の略称。細胞内に存在する、リン酸・糖・塩基で構成される化学物質。DNAは2本の鎖がらせん状につながった構造になっている。

  • 「ゲノム」 ゲノムはドイツ語「Genom」の日本語読みで、英語では「Genome」。「gene(遺伝子)」と「-ome(全ての)」の合体であることからもわかる通り、DNA鎖の塩基配列全てを読み出した全遺伝情報。

  • 「遺伝子」 遺伝子は、ゲノムの一部で、DNA鎖の中でタンパク質の設計図となる情報が書かれた部分を指す。


微生物とは

まず、「微生物」は特定の生物ではなく「肉眼で見えないほどの小さな生物」を意味し、細菌・菌類・微細藻類等が含まれます。ウイルスは「生物」ではないため、先ほどの定義に照らし合わせると厳密には「微生物」と言い難いものの、実際には多くの方がウイルスを微生物に含めています。


なお、「生物」の定義は、多くの生物学者が認めているところでは、以下3つの条件をそなえているものになります。

ウイルスが厳密には生物でないと言われる理由は、(2)の代謝を行わないためです。ただし、それ以外はほとんど細菌と同じ機能を有しており、「生物と非生物の中間」と言われることもあります。


上記3つの条件を備えた「生物」は、大きく「原核生物」と「真核生物」の2つに分けられます。「原核生物」は細胞内に核が存在せず、DNAがむき出しになっています。一方、「真核生物」は細胞内に核を持ち、DNAが覆われています。


原核生物は、さらに真正細菌と古細菌の2種類に分けられますが、真正細菌と古細菌の差が大きいために、生物を原核生物・真核生物の2分類ではなく、真正細菌・古細菌・真核生物の3分類で整理することもあります。真正細菌と古細菌は名前が似ていますが、「古細菌を真正細菌の仲間であると考えてはいけない。古細菌というのは誤解を招く命名である」と言われるほど、両者の間には違いが存在します。系統図を見ても、初めに真正細菌と古細菌が分岐し、古細菌の中から真核生物が分岐しています。


(Source: https://www.yakult.co.jp/shirota/archive/2106/)


真正細菌と古細菌の違いとして挙げられる項目はいくつかあります。例えば、細胞壁を構成する脂質に関して、古細菌はグリセロールにイソプレノイドアルコールがエーテル結合した脂質を持つ一方、真正細菌はグリセロールに脂肪酸がエステル結合したリン脂質を持ちます。また、古細菌には好熱性古細菌(温泉や海底熱水帯に生息)、好塩菌(塩田や高濃度塩湖に生息)、メタン菌(腐った沼地やドブ、動物腸内に生息)等の特徴的な地域に生息する微生物が存在します。そして、厳密な定義としては、古細菌はリボソームRNA(rRNA)の塩基配列の特徴によって、真正細菌と区別されているそうです。この「リボソーム」が、バイオものづくりにおけるキーワードの1つになります。(次の章でリボソームについてご説明いたします。)


ここまで、バイオものづくりを理解するための1点目である「そもそも微生物とは何か」について掘り下げましたが、ここから2点目の「代謝経路の再デザインとは何か」に進みます。


代謝経路の再デザインとは

「代謝経路の再デザイン」は、「DNAの改変によって、リボソームで生成される酵素(生体内の化学反応を触媒するタンパク質)を改変」することによって成立します。DNAの改変とは、具体的には「微生物のDNA配列を意図的に変化させたり、ゼロからつくったりすること」を指し、ここでDNAの編集・合成技術が用いられます。また、リボソームとは、rRNAとタンパク質で構成される巨大な分子複合体で、DNAの遺伝情報をタンパク質に翻訳する「タンパク質合成工場」です。流れとしては、まずDNAからmRNAが転写され、mRNAのコドン(各アミノ酸に対応する3つの塩基配列)とアミノ酸をつなぐアダプターとしてリボソーム内のトランスファーRNA(tRNA)が働き、タンパク質を生成することになります。


ここまでの整理を踏まえ、もう一度噛み砕いてまとめると、バイオものづくりとは、「微生物のDNA配列を編集・合成技術によって改変し、それに伴って生成されるタンパク質の変化を通じて、目的物質の生産を促進すること」となります。



バイオものづくりの事例

海洋生分解性ポリマー「BHPH」

バイオものづくりの事例としてよく挙げられるのが、株式会社カネカが発明した海洋生分解性ポリマー(通称「PHBH」)です。元々、カネカの研究者らが高砂工業所の土中からPHBHを生成する微生物を発見したことがきっかけでしたが、発見された微生物はわずかな量のPHBHしか生成できず、それから長年の研究開発を経て工業生産レベルまでたどりつきました。PHBHは、いまでは飲食店のストロー・スプーン、化粧品メーカーの容器等、幅広く使われています。


(Source: https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/green_innovation/industrial_restructuring/pdf/007_03_00.pdf)


この話の1つのポイントは、「PHBHを生成する微生物の発見は偶発的だった」というところにあります。PHBHは海洋生分解性ですが、異なる特性を持つバイオポリマーを生成する微生物が見つかれば、利用用途もそれだけ広がります。そこで、後ほど紹介する「特徴的な働きをする微生物を探索・発見するための巨大なデータベース」が必要であると考えられるようになりました。


その他のバイオポリマーについて

原料として植物由来のバイオマス(糖、油脂、CO2等)を用いるPHBHのようなバイオポリマーは、使用後に生分解・燃焼されてもカーボンニュートラルであるという点を強みとしています。また、800℃以上の高温高圧反応が必要とされる化学プロセスに対して、バイオものづくりは、常温常圧条件下で進めることができるため、製造プロセスで排出されるCO2を削減できることも強みとして挙げられます。


こちらの論文では、先ほどご紹介したBHPHの他に、研究開発が進められているバイオポリマーの例として、PLA(ポリ乳酸、PolyLactic Acid)、PBS(ポリブチレンサクシネート、PolyButylene Succinate)、PHA(ポリヒドロキシアルカン酸、PolyHydroxyAlkanoates)が挙げられています。PLA・PBSは、バイオマス原料が微生物によってそれぞれ乳酸とコハク酸・ブタンジオールモノマーに変換され、それから化学プロセスを経て完成するバイオポリマーです。一方PHAは、原料からモノマーへの変換、そしてポリマー合成まで微生物の細胞内で一気に行われる点が特徴的です。後者のプロセスを、全て微生物の体内で完結するという意味合いで、「オールバイオプロセス」と言い、究極のエコプロセスとして期待されています。



バイオポリマーとテクノロジー


オールバイオプロセスは、「モノマー供給」と「ポリマー合成」の2ステップに分かれていますが、ある原料をあるモノマーに変換する経路は単一ではなく、複数存在します。例えば、PHAにおけるモノマー供給経路の場合、CO2・糖・植物油等の原料を起点に、以下3つの経路が紹介されています。どんな資源を用いるか、どんな経路で生成するかによって、「硬い」ポリマー、「軟らかい」ポリマーになるモノマーを供給することができるそうです。

  • (1)アセチルCoA(Coenzyme A)を経由し、ヒドロキビブタン酸に変換される経路

  • (2)アセチルCoAから脂肪酸合成系中間体を経由し、ヒドロキシアルカン酸に変換される経路

  • (3)脂肪酸分解系中間体からヒドロキシアルカン酸に変換される経路


(Source: https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/52/2/52_2-3/_pdf)


さらに、ここからポリマーの機能を改変するために、これまでに行われてきたタンパク質改変アプローチは大きく2種類あります。

  • (1)解明されたポリマーの立体構造に基づいて機能改変するアプローチ →「立体構造と機能の関係性が分かった状態から、特定部位を特定物質で置換することによって機能を向上させる」アプローチ

  • (2)ランダム変異と機能スクリーニングから構成される進化工学的アプローチ →「微生物の遺伝子をランダムに改変し、優れた機能を発揮した遺伝子を選択する」アプローチ

ポリマーの機能とタンパク質の立体構造がどう関係しているか分かっている場合は(1)が有効であり、まだ立体構造の解明が進んでいない場合は(2)が有効であると言われています。同論文には、(2)の進化工学的アプローチが進むことによって、将来的にはテイラーメイド型のバイオポリマー製造が可能となり、特定の用途に適した物性を示すバイオポリマーを合成する進化的タンパク質を、膨大なライブラリの中から選定できるようになる、と示唆されています。


(2)のプロセスは、「設計する(Design)・つくる(Build)・評価する(Test)・学習する(Learn)」(DBTLと言われる)サイクルの繰り返しであり、DNA解析コストの低減、機械学習・遺伝子編集・合成技術の向上等、いくつかの優れた技術が組み合わさることで爆発的に開発スピードが上がってきました。ちなみに、ヒトゲノム解析のコスト・時間は、2000年には1億ドルで10年かかっていたところから、2020年には1,000ドルで1日まで短縮されました。同じく、ゲノム合成コスト(塩基ブロックを組み合わせるコスト)は20年間で1/1000まで削減されたそうです。クラウドインフラの整備によって、ソフトウェアスタートアップが続々と誕生したように、微生物・ゲノム領域においてもインフラの整備が進み事業参入コストが下がったことで、新興企業の勃興が起こっています。以下、日米を中心にスタートアップをご紹介します。



日米のスタートアップ


この章では、日米の合成生物関連スタートアップを9社ご紹介します。今回は、特定のバイオ関連製品を製造するバイオものづくり企業ではなく、バイオエコノミーを支えるインフラとなり得る技術・プラットフォームの開発を進めるスタートアップにフォーカスしてリストアップしてみます。


【アメリカ】

Ginkgo Bioworks(ギンコ・バイオワークス)
  • 2008年創業、アメリカ

  • 2021年にNYSE(ニューヨーク証券取引所)上場(2023年5月11日時点で、時価総額約25億ドル(≒3,400億円))

  • CaaS(Cell as a Service)というコンセプトで、顧客が好きな時に好きな分だけ微生物細胞を設計・開発・培養できるプラットフォームを構築するバイオファウンドリスタートアップ。ハード面では、独自のDNA合成システムに高速検証可能な自動ロボットが導入されている生物実験施設を、ソフト面では、微生物DNA配列情報のデータベースを有している。


Twist Bioscience(ツイスト・バイオサイエンス)
  • 2013年創業、アメリカ

  • 2018年にNASDAQ上場(2023年5月18日時点で、時価総額7.4億ドル(≒1,000億円))

  • 同社は、独自のシリコンチップを活用したDNA合成事業を展開している。このシリコンチップは、通常のDNA合成時に用いられるプラスチックプレートに比べて反応効率が高く、顧客はハイスループットなDNA合成が可能となるそう。顧客リストには、上述のGinkgo Bioworksや武田薬品工業等が並ぶ



Culture Biosciences(カルチャー・バイオサイエンス)

Boost Biomes(ブースト・バイオームス)
  • 2016年創業、アメリカ

  • 累計資金調達額:420万ドル(≒6億円)

  • Lawrence Berkeley National Labratory(ローレンス・バークレー国立研究所)から独占ライセンスを受け、微生物の相互作用に特化した解析プラットフォームを構築するスタートアップ。微生物の活性・増殖能力は、微生物同士が相互作用することで向上するが、土壌1gに1,000万種類以上存在すると言われる微生物叢から最適な微生物の組み合わせを見つけるのは難しい。同社は、バイオインフォマティクスを用いて、短期間で効率的に最適な組み合わせ候補をスクリーニングできる技術を有しているとのこと。


【日本】

  • 2017年創業、日本

  • 累計資金調達額:32億円

  • 神戸大学発スタートアップ。OGAB(Ordered Gene Assembly in Bacillus subtilis)法という、長鎖DNAを高精度・低コスト・短期間で合成できる技術をコアに、DNA合成、遺伝子治療用ウイルスベクター開発(遺伝物質を細胞に送るためのツール)事業を展開。なお一般論として、複雑な構造の有用化合物を生成する際、多段階の酵素反応を起こすためには、多種類の遺伝子を微生物に導入する必要があるが、その分DNAの鎖も長くなる。一方、長鎖DNAは物理的脆弱性・高コスト・長リードタイムという弱点を抱えているため、同社はその課題を解決しようとしている。


  • 2017年、日本

  • 累計資金調達額:15億円

  • 同社のコア技術は「切らないゲノム編集」にある。これまでゲノム編集のスタンダードだった技術は、2012年に発表されたCRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)である。この技術は、狙ったDNA配列を切断して修復する技術だが、Bio Paletteは独自の塩基編集技術を用いることで、ゲノムを切らないまま変異遺伝子を導入できるようにした。塩基編集とは、「切り取るのではなく、書き換える」技術であり、例えばDNA配列のうち、TをAに、GをCにピンポイントで変換することができる。塩基編集の基本特許は世界で神戸大学とハーバード大学が保有している状態だが、同社は神戸大学から基本特許の独占的実施許諾を受けている。注力事業分野は、ヒトの体内に共生する微生物集合体の調整・改変を通じて疾患治療を行う「マイクロバイオーム治療」である。


  • 2018年創業、日本

  • 累計資金調達額:11億円

  • 微生物の細胞1つからゲノムを高速に解読する独自技術bit-MAPによって得られるゲノムデータベースを通じて、酵素探索・改変プラットフォームを構築している。これまで微生物のゲノム解析は、微生物叢(微生物の集合体)ごと解析する「メタゲノム解析」が中心だったが、同社は微生物叢から細胞1つ1つを分離し、DNAを抽出・増幅して解析することで、株レベルで微生物の機能を評価することができるようになった。好ましい特性をもつ既知の微生物ゲノムを調べ、そのゲノム構造に近い微生物を同社のゲノムライブラリから探索することで、これまでバイオものづくりに要していた微生物リサーチ部分の大幅な効率化が可能。


  • 2019年創業、日本

  • 累計資金調達額:5億円

  • 東京工業大学発のスタートアップ。Geno-Writingというコア技術を活用して、目的ゲノムをつくるために必要な設計・改変・合成技術をワンストップで提供する。使用する技術として、「DEGES」(ゲノム上に散在する機能配列を網羅的に探し出すための解析技術)、「UKiS」(広範囲にわたるゲノムの中から特定領域を精密に改造できるゲノム改変技術)、「APLoD」(長鎖DNA断片を合成する技術)等が紹介されている。


  • 2020年創業、日本

  • 累計資金調達額:26億円

  • 微生物の統合型バイオファウンドリ構築を目指す、神戸大学発のスタートアップ。技術のコア部分は公表されていないが、同じく神戸大学発のバイオスタートアップであるSymplogenやBio Paletteと協業を進めている。他社のゲノム編集・DNA合成技術も取り入れながら、プラットフォームポジションを狙っている。



バイオものづくりに対する日本の期待


最後に、バイオものづくりを含む「バイオエコノミー」にどれくらい日本が期待を寄せているのか、政策的な観点から整理して、終わりたいと思います。


日本がバイオテクノロジーに「本腰を入れ始めた」のは2018年頃です。そのため、2023年5月現在は、国を挙げてバイオテクノロジーの発展に力を入れ始めてから、約5年経過したタイミングということになります。


2018年に、議長を内閣官庁長官として設置された「統合イノベーション戦略推進会議」において、特に強化すべき主要技術分野として、AI・バイオ・光/量子の3分野が挙げられ、分野ごとに有識者会議・タスクフォースが設置されました。以来、バイオは重要分野の1つとして、有識者・シンクタンク等の助言を受けながら、主に経済産業省・農林水産省・内閣官房が中心となって検討を進めてきました。


こうした検討が1つの形となったのが、2019年に発表された「バイオ戦略2019」です。このペーパーは、「2030年に日本が世界最先端のバイオエコノミー社会となるために、世界に比べて何が欠けており、それらをどう補っていくか」という観点で書かれています。中でも、明確に課題として挙げられているのが、「データのサイロ化」です。日本はこれまで各大学・各研究機関・各民間事業者がバラバラにデータを収集・保管してきたため、相互のデータがどういう関係性にあるかわからない状態になっており、ビッグデータとしての質が低いという課題が指摘されています。世界はオープンデータ化が進んでおり、官民一体となってバイオデータの収集が進んでおり、その流れに置いていかれないために、国を挙げてデータが集まる拠点を整備していく必要があると叫ばれています。文中で、「特徴的な働きをする微生物を探索・発見するための巨大なデータベースが求められている」とご紹介したのは、こういった課題意識も関係しています。


課題もある一方、個人的に良い意味で目を引いたのは、「戦略策定において踏まえるべき我が国の特徴」というページです。日本は、高齢化の進行によって取得できる健康・未病・疾病関連データが豊富である、国土の2/3が森林資源で占められる、食文化を支えてきた確かな育種技術・発酵技術、センシング・画像分析・ロボット技術に知見がある等、バイオ技術の発展ポテンシャルを秘めていると言えます。

(Source: https://www8.cao.go.jp/cstp/bio/bio2019_setumei.pdf)


その2年後、2021年にはバイオ領域の市場規模が具体的な数値ベースで示され、今後の期待を高めるきっかけとなりました。バイオ領域には、大きくバイオ×ものづくり(今回の記事で重点的に取り上げたトピック)、バイオ×一次産業(農林水産業)、バイオ×ヘルスケア、の3つの方向性があり、2030年には、それぞれ約53兆円、約3兆円、約36兆円まで成長すると予想されました。

そして、各テーマ(ものづくり、一次産業、ヘルスケア)ごとに、2030年に向けたロードマップが示されました。いずれも、まず大きく2つのフェーズに分けられています。

  • 2019〜2024年:フェーズ1「技術的成立性の検証」

  • 2025〜2030年:フェーズ2「サービスの市場導入」

そのうえで、もう少し具体的なステップとしては、以下のように書かれています。

  • ①バイオデータベースをつくり、最適な原料・微生物を探索・発見する(2019年〜)

  • ②発見した微生物の生産・物流システムを確立する(2022年〜)

  • ③確立した生産・物流システムを、全国の拠点全域に展開する(2026年〜)


この記事を書いている2023年5月は、ちょうど①〜②の過渡期に相当すると言えます。一部の新規原料・微生物については工業生産できる仕組みづくりを開始し、同時並行でまた新たな発見を進めていく、そんなフェーズだと思われます。


ご参考までに、経済産業省が主催する大学発ベンチャー表彰2022において、バイオものづくりをけん引するベンチャー企業であるとして、上述のIDATEN Ventures出資先でもあるbitBiomeが経済産業大臣賞を受賞しています。


バイオものづくりは、まだまだこれから市場が大きくなっていく中で、日本・世界ともに新興企業も増えてくるかもしれません。


IDATEN Ventures(イダテンベンチャーズ)について

フィジカル世界とデジタル世界の融合が進む昨今、フィジカル世界を実現させている「ものづくり」あるいは「ものはこび」の進化・変革・サステナビリティを支える技術やサービスに特化したスタートアップ投資を展開しているVCファンドです。


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